Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
あくる日、船は大連につきました。太郎は手品使いの少年を探しましたが、見つかりませんでした。
松本さんの店は、大連の賑やかな所にありましたが、別に、住居が山手の方の静かな所にありました。一同は、そちらに落ち着きました。
ところが、大連でも、蒙古の玄王のことは、よくわかりませんでした。興安嶺の奥の山の中で、汽車も自動車も通わず、道もはっきりしないし、いく十日かかって行けるかわからないところです。松本さんとキシさんとは、いろんな方面について、はっきりした事情をしらべにかかりました。
チヨ子は、家の中でチロと遊んでばかりいて、少しも外に出ませんでした。それで、太郎はひとりでよく出かけました。
大連には、いろいろな国の人が多く、いろいろ立派な家が並んでるので、太郎には珍しくおもしろく思われました。
ある日も太郎は、ひとりでぶらぶら歩いていました。すると、港近くの広場におおぜい人だかりがしているので、行ってみました。
広場のまん中にござをしいて、三角の帽子をかぶり、汚い服をつけた少年が手品をつかって見せていました。
「おや、あれは……」
太郎はつぶやいて、なおよく見ますと、確かに船の中で知りあった少年です。