Japanische Klassiker mit Furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme
運転手が、ブレーキをふんだのです。
すると、つぎのしゅんかん、じつに奇怪なことが、おこりました。
巨大なカブトムシは、前から、つきすすんでくる自動車を、ものともせず、そのまま走りつづけていましたが、それが急停車しても、すこしも速度をかえず、グングン、前にすすんで、いきなり、自動車の前部に、はいあがったのです。
運転手は、すぐ目の前にせまってくる一角獣のツノを見ました。そのうしろに光っている、巨大な二つの目を見ました。そして気が遠くなってしまったのです。
こちらから見ていると、怪物は、自動車のまっ正面から、車体の上にはいあがり、そのやねをのりこえて、自動車の後部へおり、そのまま、また電車道を走っていくのです。長い足を、めまぐるしく、動かしながら、大きなずうたいを、はこんでいくのです。
怪物と、おまわりさんや町の人たちとのへだたりが、だんだん遠くなっていきました。人間の二本の足では、とても怪物におっつけないばかりか、人間は、つかれるけれども、怪物は、すこしもつかれるようすが見えないのです。
怪物は銀座四丁目の四つかどを、数寄屋橋の方へ、まがりました。