Japanische Klassiker mit Furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme
「なんだって? それじゃ、きみは、木村君の名をかたったんだな。」
太一郎さんは、おもわず身がまえをしてテーブルの上のベルのボタンに手をのばしました。書生をよぶためです。
「おっと、ベルをおしちゃいけない。あんたとふたりきりで話したいんだ。ベルをおせば、これが火をはくぜ。」
村瀬は、すばやくポケットからピストルを出して、太一郎さんに、ねらいをさだめました。
とび道具をもちだされては、どうすることもできません。太一郎さんは、そのままあいてをにらみつけ、じっとしているほかはありませんでした。
「では、用件を話そう。」
村瀬は、とくいらしく、ペラペラと、しゃべりはじめました。
「鉄塔王国……といっても、あんたにはわかるまいが、そういう名まえの小さい王国が、日本のある山の中にできているんだ。世界でだれも知らない小さい王国だ。ふかいふかい山の中に、まっ黒な鉄の塔がそびえている。そこに一つの別世界ができている。おれは、その鉄塔王国の首領、いや、王さまの命令で、あんたのところへ、やってきたんだ。
王さまから、お金持ちのあんたに、一つたのみがあるんだ。そのたのみというのは、ほかでもない。