Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

あとで、そのことを、ふたりが、おとうさんにお話しますと、おとうさんの太一郎さんは、へんな顔をして、考えこんでおられました。いよいよ、あの村瀬という男が、いやがらせをはじめたのかと、なんだか、心配になってきたからです。

やはり、そのおなじ晩の十時ごろのことです。こんどは、書生の広田が、おそろしいものを見たのです。

広田青年は高橋さんに見こまれて、大学へかよわせてもらい、学校から帰ると書生として、いろいろな用事をしているのです。その広田が、いつものように、門のしまりをして、うちの中に、はいろうとすると、庭のほうに、なにかゴソゴソと動いているものがありました。

その晩は月が出ていたので、庭の木や草は、霜がおりたように、白く見えていました。その庭の中を、なにか大きな黒いものが、ゴソゴソと、裏手のほうへ、はっていくのです。イヌやネコではありません。もっと、へんてこなものです。

広田は、足音をしのばせて、そのあやしいもののあとをおいました。なんだか、おそろしい夢にうなされているような気持でした。

月の光は、庭いっぱいに、ふりそそぎ、コンクリートの西洋館の裏がわを、白々と、てらしていました。