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Japanische Klassiker mit Furigana

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いさん

銀座復興 他三篇

水上 滝太郎

Lesen Sie 銀座復興 他三篇 (いさん) von 水上 滝太郎 (みなかみたきたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.579 Zeichen · 82 Bildschirme

Aozora Bunko

「あなたに似て利巧だといいわねえ。」

などと云って、心から楽みに思うようになった。夜が寒くなって、たださえ人肌の恋しい頃、妻がただならぬ体になったという事が、夫婦の仲を一層こまやかにした。

子供達が最初に柿を盗みに来てから四五日しかたたないのに、二度目の冒険を企てて、又忍び込んだ。その時は幸いに、いつもは裏の墓地で草をむしっている門番のじいやがたまたま追払った。急をきいて駈けつけた梵妻は、又してもおときの耳の痛くなるような声を張上て、いたずらっこを罵った。自分の心持からも多少神経質になっているおときは、それをひどく気にした。

「あなたみたように眺めて楽む気もないくせに、どうしてあんなに惜いのでしょう。渋くて渋くて喰べられないっていうのに。」

たかだか柿を盗みに来る子供のいたずらに、和尚も弟子坊主も娘も寺男も呼集めて、いきり立つ梵妻を、おかしがるだけの余裕はなく、自分自身が罵られたように忌々しかった。誰も知らないうちに、子供達がみんなとってしまえばいいなどと、腹の中では考えていた。

その日、寺の者は柿の木の下に集って、しばらく評議していたが、やがて弟子坊主と寺男は梯子をかついで来て、若い方が学生服のズボンにシャツという姿になって高い枝に登った。