Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九) 全十冊
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九) 全十冊 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.029 Zeichen · 82 Bildschirme
すると、どうでしょう翌る朝早く見廻ると、豆の動いているのは、甥の吉太郎の部屋と、死にかけている番頭の忠五郎の部屋だけだったのでございます。
――甥の吉太郎どんの事を、かれこれ申しては、私としては、誠に相済まぬことでございますが、忠五郎と私の命には替えられません。――夜中に小用に起きたかも知れないと仰しゃるのですか、とんでもない、十九や二十歳の若い者が、寒い時分ではなし、夜中に小用などに起きていいものでしょうか。
――それから、私の部屋には豆を置かなかったかと仰しゃるのですか。え、え、それは置きました。私も近頃は、ジリジリ毒害されているに違いありませんので、念のために私の部屋の敷居にも置いてみましたが、やはり私の部屋の敷居の豆も動いていたのでございます。――夜中に私の部屋へも入って来る者のあることは間違いもございません。私はまた若い者の癖に夜中に水を欲しがる癖がありますので、枕元には水差しを置いて寝るのでございます。
――それから私は、念のために、私の枕元に置いてあった水差しを、そっと封印して、町内の本道=玄庵さんに持って行って見て貰いました。するとなんと恐ろしいじゃございませんか、石見銀山鼠捕りが、ほんの少し、うっかり水を呑んだくらいでは気が付かないほど入っていたのでございます。