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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九) 全十冊

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九) 全十冊 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.029 Zeichen · 82 Bildschirme

Aozora Bunko

御検屍はもうお済みで」

「済んだばかりだよ。一応見て行ってくれ。町内の掛り付けの医者も、毒死や縊死ではなく、心の臓の持病で死んだに相違ないと言うのだ。身体には鵜の毛で突いた程の傷もない。寺への投文は誰かの悪戯だろうよ。とかく金を持ち過ぎたりすると、町内の者に憎まれるから」

近藤常平は心得たことを言うのでした。

店の番頭に案内されて、奥の部屋へ通ると、内儀の死体はまだそのまま、検屍がすんでホッとした人々は、これから手分けをして葬い万端の支度をしようというところです。

「あ、銭形の親分、とんだお騒がせをして」

主人の彦七はまだ四十二三、頑丈そうな身体と、弱そうな神経を持った典型的な旦那衆で、検屍が無事に済んで、改めて配偶を喪なった悲嘆にさいなまれている様子です。

死体の枕元にジッと首を垂れて、恐ろしい悲しみを歯を喰いしばって我慢しているのは、神経質らしい小柄な美少年で、年は十七八でしょうが、ちょっと見は十四五にしか見えません。それは去年死んだ若旦那彦次郎の弟で、今は吉田屋の一粒種、文三郎というのとわかりました。

あとは手代の徳次二十五歳、番頭の喜代三の四十八歳など、いずれも神妙に差控えております。