Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
夕食の時がきても夏樹はなかなかもどってこなかった。
「いいよ。こりさせた方が。」
近所中さがしまわったあとの音枝にむかって安江はいった。しかしいったあとで、大体お前がわるいんだよっ! と音枝にむかってどなりたかった。それをわざと押えて食卓についた。文吉も今日はおそがえりのはずだし、冬太郎は友だちの誕生日に招待されている。こうなると食卓は母と娘のふたりきりだ。めったにないことだった。夜勤の臨時事務員の口が見つかったとかで、浜子の帰りもここのところずっとおそい。もっそりと向きあってはしを動かしながら、安江は食べる気がしない。気をきかして安江のすきなひらめの煮つけや、いんげんのごまあえをつくってくれたことはわかっていたが、安江はまるですねてでもいるようにかんたんにはしをおき、小さな声で、しかしがまんできないというように、
「こっちは、人が眠っているときにもねないで働いているんだからね。――おとうさんだって、わずかのサラリーをもらうためにさ、自分の机の前にすわらずに、人に使われてるんじゃないか。石っころのような十円玉とちがうんだよ。」
「だって、おじさんたら――」