Japanische Klassiker mit Furigana
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あおべかにっき
青べか日記
山本 周五郎
Lesen Sie 青べか日記 (あおべかにっき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.334 Zeichen · 76 Bildschirme
書いた。始めての創作童話。別にシナリオ「春はまた丘へ」を書き始めた。今は午前四時である。
今日は寒かったが、矢張りべか舟を漕いだ、今井橋まで行った、午後からは海苔取りに行くべか舟が川の面を黒くしていた。いま芥川龍之介集を読んでいる、矢張り胸に来るものは考証物よりも現代物である。「鼻」「羅生門」「芋粥」などよりも、一短篇「蜜柑」の方がどれ丈貴いかしれない。現代に生き現代を生かさねばならぬ、それが全部でないまでもそれが基本でなければならぬ。など考えた。「蛙」は傑作だろう。併しどうせパラドクスなら、もっとずっと突込んでやる余地があった筈だ、ひと皮は切ったがふた皮目み皮目には刃が届きかねた形だ、況や骨にをやだ。是は明らかに荷が勝ち過ぎたのと、彼の体力の不足から来たものだろう。予は彼の為に、後者を其の原因に採る。
芥川は真面目に生きた、特に後半生に於て然りだ。彼に若し充分の体力と、勁健不抜な精神力とがあったなら、日本はどんなに大きな収獲をえたことぞ。彼は今人類の最大の苦役から解放された、(彼自身がそう望んだ如く)果して彼は今解放されたか。(二五八九、三、五)