Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あおべかにっき

青べか日記

山本 周五郎

Lesen Sie 青べか日記 (あおべかにっき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.334 Zeichen · 76 Bildschirme

Aozora Bunko

末子の家から「ヒ」に返辞があった、尚三四年結婚を伸ばしたいとの意向である。余は志を退かぬ積り。結婚は来年の春頃までに行われるだろう。しっかりやろう。今日も朝から白雨の去来が続いた。川は増水している。夕刻から佳い月になった。今は涼しい。末子よ卿に佳き夢があるだろう。静子よ私と末子とを護っておくれ。(二五八八、八、三〇)

三四日留守にした。此の間に胃と腸とを患って木挽町で臥した。今は具合が宜い。昨夜は高梨を訪ねて時間を過した、妻君が鶏卵を呉れた。非常に喉の渇く晩だった。佳い月夜で、雷光雷鳴があった。おかしな年だ、両三日夏らしい好天気だ。川では子供達が泳いでいる。早朝三枚スケッチした。今は午後である。(九、三)

今は夜の十時である。夕景に北西遠く、低い層雲の灰色の断間に稲妻が美しく光るのを見た。今日の夕暮は非常に淋しく然も冷たいものだった、黄昏の色は冷酷に見え、川の面は鈍くいぶした銀のように冷たく光っていた。風が強かったので川下から波が押して来た。漁帰りの舟が音もなく川を溯って行くのが特に侘しかった。夜に入ってからお玉とその母親とを相手に時間を過した。