Japanische Klassiker mit Furigana
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いずこへ
風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
Lesen Sie 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇 (いずこへ) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.879 Zeichen · 242 Bildschirme
それは父が冷めたいからで、そして父が、私を突き放していたからで、私も突き放されて当然に受けとっており、全くつながるところがなかった。
私は私の驚くべき冷めたさに時々気づく。私はあらゆる物を突き放している時がある。その裏側に何があるかというと、そういう時に、実は私はただ専一に世間を怖れているのである。私が個々の物、個々の人を突き放す時に、私は世間全体を意識しており、私は私自身をすら突き放して世間の思惑に身売しようとする。私は父がそうであったと思う。父は私利、栄達をはからなかったとき、自分を突き放して、実は世間の思惑に身売りしていたように思う。私の親父は田舎政治家の親分であり、そしていい気になっていた。
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私の冷めたさの中には、父の冷めたさの外に母からの冷めたさがあった。私の母方は吉田という大地主で、この一族は私にもつながるユダヤ的な鷲鼻をもち、母の兄は眼が青かった。母の兄はまったくユダヤの顔で、日本民族の何物にも似ていなかった。この鷲鼻の目の青い老人は十歳ぐらいの私をギラギラした目でなめるように擦り寄ってきて、お前はな、とんでもなく偉くなるかも知れないがな、とんでもなく悪党になるかも知れんぞ、とんでもない悪党に、な、と言った。