Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme
「どうしたんだろう。おとうさんが、洗面室でたおれたのかしら。」
おずおず、ふとんから顔を出して、そのほうを見ました。
「アッ?」正一君は、心臓がのどまで、とびあがってくるような気がしました。
あいつがいるのです。あの恐ろしい骸骨男が、部屋のすみから、こちらへ、歩いてくるのです。ぴったり身についた、黒いシャツとズボン、黒い手ぶくろ、黒い靴下、顔は、いま墓場から出てきたような骸骨です。
正一君はベッドの上に起きあがって、逃げだそうとしましたが、逃げることができません。ヘビにみいられたカエルのように、じっと、怪物の顔を見つめたまま、わき見ができないのです。声をたてることも、身うごきすることも、できないのです。
「うふふふふ……、こんどこそ、もう逃がさないぞ! おれのすみかへ、いっしょにくるのだ!」
骸骨の長い歯の口が、がくがくと動いて、そこから、きみの悪い声が聞こえてきました。
それからどんなことがあったか? 正一君は、もう、無我夢中でした。
さっきの夢のつづきのように、骸骨の顔が、目の前いっぱいに、近づいてきたのです。
正一君は、もう死にものぐるいです。