Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔術師 (まじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.264 Zeichen · 280 Bildschirme
アア、やっと分った。あの身体、あの声、何から何まで、裸体人形は、花園洋子に生き写しなのだ。
已に両足を切落したダンビラが、右腕に及ぼうとした時、二郎は我を忘れて、座席を立上ると、いきなり花道へ飛上り相にしたが、ハッと気がついて、やっとのことで自から制した。
だが、この余りにも残虐なる魔術を見て、気が変になったのは二郎丈けではなかった。見物の婦人の多くは、悲鳴を上げて顔に手を当てた。中には脳貧血を起しそうになって、席を立った者もある。
舞台では、美人解体作業がグングン進んで、両手両足の切断を終り、次には、重いダンビラが横ざまにひらめいたかと見ると、チョン切られた美人の首が、毬の様に宙を飛んで、切口から仕掛けの赤インキが、滝津瀬とほとばしった。
紅に染まった生首、両手両足が、舞台のあちこちに、人喰い人種の部屋みたいに、ゴロゴロと転がっていた。
椅子の上に取り残された、首も手足もなんにもない胴体は、不気味なドラッグの蝋人形の様に、チョコンと坐っていた。
二郎はそのむごたらしい有様を見て、花園洋子その人が、その様な目に合ったと同じ恐れと悲しみに、唇の色を失って、ワナワナと震えていた。