Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔術師 (まじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.264 Zeichen · 280 Bildschirme
八対一
四つの目が、焔をはいて睨み合った。室内に、名状し難き殺気がみなぎり渡った。
八対一
「ワハハハハハハハハハハ」
突如として、笑いが爆発した。奥村源造が腹を抱えて笑い出した。
「オイ、探偵さん。こいつは愉快だね。一足おそかったよ。おそかりし探偵さんだ。ワハハハハハハハ、俺はもうお先きに仕事を済ませてしまったのだよ。君が妨げようとして、あんなにもがき廻っていた仕事をだぜ。オイ、分るかね。玉村一家のものは、今頃どこにどうしているか、君は知っているかね」
勝ちほこった源造が、気違いのようにわめいた。だが、明智がそれに驚く筈はない。
「旗本屋敷の穴蔵で、水責めにあっているとでも云うのですか」
彼は皮肉な調子で聞返した。
「ゲッ、それでは、キ、貴様、あれを、……」
源造は極度の狼狽に、口も利けぬ。見る見る、額には玉の汗が浮んで来た。
「ご安心なさい。玉村親子は、無事に救われました。今頃は邸に帰って、暖いストーブの前で、おくれた晩餐をやっている時分ですよ」
それを聞いた源造の顔は、絶望にひん曲った。一刹那、サッと血の気が失せたかと思うと、次の瞬間には、顔中が紫色にふくれ上り、額の静脉が虫の様に蠢いた。