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Japanische Klassiker mit Furigana

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まじゅつし

魔術師

江戸川 乱歩

Lesen Sie 魔術師 (まじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.264 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

一体全体何をする積りであろう。

明智はやっぱり慌てもせず、ノソノソと賊のあとからおりて行く。

見ると、源造は、真暗な船底で、しきりとマッチをすっていたが、やがて、パッと燃え上ったのは、油のしみた布屑だ。彼はそれを片手に掴んだかと思うと、一隅に置いてあった箱の中へ、ヒョイと投げ込んだ。

「アッ、危いッ。爆発薬です」

文代の絹を裂く様な叫声。

そこには賊の最後の武器が残っていたのだ。悪魔は絶望の極、恨み重なる明智を道づれに、船もろとも、我身を粉微塵にしようと決心したのだ。まことに一代の兇賊にふさわしい最期と云わねばならぬ。

だが、アア何というみじめなことだ。滑稽千万にも、肝腎の爆薬が、いつまでたっても、線香花火ほどの音さえ立てぬではないか。

「それを僕が見逃がして置いたとでも思うのですか。触ってごらんなさい。火薬は水びたしですよ。ホラ、ここにあるこのバケツで、海の水を一杯、さい前ぶっかけたばかりです。いつまで待っても、爆発なんかするものですか」

恐ろしい名探偵が、とどめをさした。

「アア、俺は、俺は……」

源造は気違いの様に、我が髪の毛をかきむしった。そして、いきなり明智に武者振りつき、