Clásicos japoneses con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lee 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 566.138 caracteres · 1127 pantallas
四
――たしかあの年だったかなあ」
「その以前にも、一、二度はお目にかかっていたが」
「なにしろ、久しい」
「変ったのう」
「世の中も、わが身も」
「夢だ、一瞬だ」
「しかし、お互いに、戦場を駈けあるいて、修羅のなかに、幾多の人を殺め、羅刹にひとしい血をあびて、功名を争った者どもが、こうして、無事安心のすがたを陽の下に見合うことができたのは、倖といおうか、めでたいといおうか、思いもよらぬことだった」蓮生が、沁々といって、樹陰の石に腰をおろすと、
「まったく!」と、和しながら、覚明もそこに身を並べていう。
「――これも皆、仏光のおかげだ。もし、いささかの発心もなかったら、俺などは、今ごろ、どうなっていたか知れぬ。けれど、俺は木曾殿がああいう亡滅をつげたので、流浪の身となったもやむを得ぬし、身の安住を求めながら心の安住も求めてついに仏門に辿りついたのだが、熊谷殿などは、俺とは比較にならぬほどの武功もあり、時めく鎌倉の幕臣として、これから大名暮しもできる身を、どうして、武門を捨ててしまわれたのか。俺には少しわかる気もするが、世間の者は、ふしぎに思おう」
「それが一向、ふしぎでも何でもないのだ。