Clásicos japoneses con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lee 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 566.138 caracteres · 1127 pantallas
二
「ま……」
「おおいやだ」身ぶるいして、そして、にわかにあわてた顔いろを見あわせ、
「どうしましょう」
「どうって……」
「殿様へ、お知らせしておかなければ――」その部屋にいるのが、何か、怖いもののように、女たちは外へ出て、
「誰か来てください」と呼び立てた。お下婢が駈けてきた。小侍もそれへ来た。
すぐ、役所のほうへ向って、一人が走って行った。
間もなく、代官の年景が、やや狼狽した顔色を湛えて、
「なんじゃ、山吹がいない?」と、それへ上がってきた。
女たちは一ヵ所にかたまって、みな自分のせいではないように黙っていた。年景は、自分にあてた山吹の遺書をひらいていたが、それは呪いの文字にみちていた。たちまち、裂いて袂へ丸めこんだが、血相は濁りきって、何か、憤ろしいものを、そこらへ打っつけたい眼つきをしていた。
「馬鹿っ」それがついに爆発して、突然こう呶鳴りだしたのである。彼の狂暴性を知りぬいている女たちは、びくとしたように、小さな眼をすくませた。
「なぜ、お前たちは、気をつけていないのだ。誰も、知らなかったのか」
「…………」
「この間うちから、様子がおかしいから、気をつけておれといったのに、どいつもこいつも」