Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lee 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 566.138 caracteres · 1127 pantallas

Aozora Bunko

六

「はい。……あの、ただいま、師の御房から、どんなお話がありましたか」

「おまえも、心配しているの」

「お案じ申さずにはおられません。わたくしのみでなく、ほかの弟子一統も、お昵懇の人々も、みな、客殿につめかけて、あのように、毎日、協議しておりますが……」弟のことばに、ふと、そこから院の西の屋を見やると、なるほど、僧正の身寄りだの、和歌の友だの、僧俗雑多な客が、二十人以上も、通夜のように暗い顔をして、ひそひそと語らっているのが遠く見えた。

六

尋有は、眼をうるませて、

「あのうちに、師の御房の和歌の御弟子、花山院の若君がいらっしゃいます」

「お、通種卿もおいでか」

「その他の方々も、兄上にお目にかかって、ご相談いたしたい儀があると仰せられますが、おもどり下さいませんか」

「そうか」範宴は考えていたが、

「お会いいたそう」

「お会いくださいますか」尋有はよろこんで先に立った。客殿の人々は、

「聖光院の範宴御房じゃ」と、ささやきあって、愁いの眉に、かすかな力づよさを持った。

「時に、ご承知でもあろうが」と花山院の通種や、弟子の静厳や、僧正の知己たちは、範宴を、膝でとりまいて、声をひそめた。