Clásicos japoneses con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lee 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 566.138 caracteres · 1127 pantallas
がたがたと、熱いような寒いようなふるえが、石念の全身を走っていた。
眼をつぶって、石念は、突当りの板戸へ手を触れた。それはもう、鈴野の寝息のかおりを肌に感じさせるに足るものだった、彼の手は、恐ろしいものと、甘い夢みる興奮とに、錯雑と逸りおののきながら、ついに、板戸の引手をさぐり当てた。
満身の血が、毒のように頭にだけ逆上っていたのである。――彼はそこへ耳をつけた。
寝息が聞える……
黒髪と、やわ肌の、蒸れた丁字のような異性のにおいがする。
ズ、ズ、ズ……と二、三寸ほど石念の手がそこを開けたのである。――と、その刹那に、白い電のような光が、彼の眼をさっと射た。
鈴野の寝すがただけあるとのみ思っていた暗い部屋の中に、そんな顕然たる光があったのである、仏陀の光のように石念は心を打ちのめされてしまった。
「あッ――」と、思わず眼を抑えたのである――。次にわれ知らず口から走った慚愧のことばは、
「南無阿弥陀仏!」という無意識のさけびだった。物音に、眼をさまして、
「誰です! 誰ですかっ」鈴野が起きた様子。
あわてて、どどどと、廊下の壁へぶつかりながら逃げてくると、