Clásicos japoneses con furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lee 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 232.193 caracteres · 463 pantallas
土と奴隷層
「わしに、七人の子はあるが、総領の小次郎とて、まだ幼い。わしが拓り開いたこの地方の田産や、諸所にある伝来の荘園(官給地)は、お身たちが、管理して、小次郎が成人の後は、牧の馬や、奴婢などと一しょに、そッくり、還してやってくれい。それだけが、気がかりなのだ。……たのむ」
かくれもない事なので、御厨の浦人が、何度もいって聞かせるまでもなく、小次郎もよく知っている。そしてその事に、彼はなんの不平もない。
彼が彼らしい童心の溌剌を急に削がれたのは、決して、そのような物質でもなく、蝦夷萩との、恋でもない。ただなんとなく、生れたわが家が冷たくなり、屋敷曲輪のどこにいるのも嫌で、この丘に坐っているのが、一番いい、ということだけのようであった。
土と奴隷層
良持が、遺言に、所領の土や馬などと一しょに、奴婢までを、遺産にかぞえているのは、おかしく聞えるが、当時の世代では、まちがいなく、奴婢奴僕も、個人所有の、重要な財産のひとつであった。
後の将門、相馬の小次郎が、十四歳頃の世は、史家の推定で、延喜十六年といわれている。
西暦で九一六年。指を繰れば、今日から一千三十四年前になる。