Clásicos japoneses con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lee 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 566.138 caracteres · 1127 pantallas
範綱の足もとに両手をついたまま、しばらく、男泣きに泣いているのであった。
わけをただすと、曲者は、十八公麿のやさしい童心に対して、醜悪な自己の姿がたまらないほど恥かしくなったのだという。奉公のためとはいえ、呪詛と虚偽の仮面をかぶって、牢獄につながれている自分の浅ましい姿も恥かしいし、また、家にのこしてある妻子に対する思慕にも耐えられなくなったというのである。
「もう何をかくしましょう、わたくしは小松殿の御内人です。成田兵衛の郎党で庄司七郎という者です。先年はまだ和子様が日野の里においでのころ、無礼を働いたこともあるので、うすうす、和子様のお顔は存じ上げておりました」
「ではやはり、蔵人殿のご推察どおり、六波羅方の諜し者じゃな」
「いかにも」と七郎は、きっぱりいった。
「新院大納言が、相国に不満をいだいて、何やら密謀のあるらしい気配、夙く、それがしの主人成田兵衛が感づいて、あの衆の後を尾行よというおいいつけなのです。すでに、小松殿も、それをお気づきある以上は、もはや、事を挙げても、成就せぬことは、火をみるよりも、瞭かです。決して、お館には、さような暴挙にご加担なされぬように……。