Clásicos japoneses con furigana
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あおいはらふじんのたいつり
垢石釣游記
佐藤 垢石
Lee 垢石釣游記 (あおいはらふじんのたいつり) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 46.298 caracteres · 100 pantallas
その下に法師温泉があるが、傍を流れる溪流は赤谷川の上流となっている。この川の水は冷徹そのもののようで、岩魚が沢山居る。そのほか、利根の最奥の部落、大芦から上流へ入って行けば、岩魚は本場である。
北海道にも沢山いる。ここで大ものを釣るには山椒魚を餌にするのだという。
ほんとうの岩魚釣の季節は、七、八両月である。それは、他の月では雪があるか気候が寒いか、気象の変化が激しいのであまり深く山へ入って行けないからである。つまり岩魚の数多く棲んで居る深い溪谷を、探り得ないからであるといっていい。
岩魚釣は、涼しい釣である。
餌の流し釣よりも、毛鈎の叩き釣が面白い。家鶏の襟毛――心赤の先黒、心黒の先赤――を狐形の八分の鈎に巻いて試みる。時間は、日中よりも朝夕がいい。秋になれば、日中でも構わないが、真夏では、午前九時頃まで、午後は五時頃から食いがいいのである。斜に上流へ向いてチョンチョンと下流へ叩きながら引き寄せると、岩蔭からガバと出て来る。素早く合せると、掛っているのである。合せが遅いとかからない。
釣って直ぐ食べた岩魚の味は、実にいい。雑木の枝を串にして、塩をまぶし、枯木を焚いて焙って食べた時の気持は、渓谷の釣人でなければ味わい得られない境地である。