Clásicos japoneses con furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lee 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 232.193 caracteres · 463 pantallas
しかし、将門は、こういう雑人共をあいてに喧嘩する気になれなかった。かれらの不遜な態度には、腹はたったが、笑い流して、ここは立ち去った。
道程からいえば、大掾国香の居館、石田の里の方が、そこからは近い。しかし、あの大叔父こそは、いちばんの怪物であり、元兇であると、将門は観ている。すでに、都にいたときから、それは国香の子、常平太貞盛の行動でも読めていたし、また、上京の初めから、しまいまで、自分にたいする国香父子の態度は、腑に落ちない事だらけである。
「……後にしよう。さいごの対決として」
将門は、さきに、羽鳥の上総介良兼を訪うことにきめた。
この叔父も、食わせ者かもしれないが、一族の中では以前から、いちばん信仰家であった。仏法に帰依ふかく、館の内にも、寺のような持仏堂を建てているともいう。そうした人ならば、いくらかの仏心はもち合せているだろう。いちばん、手強そうな大叔父へぶつかるよりは、まず、その信心家の叔父と話してみるのが、良策というものだ。将門は、なお、決して、冷静を欠いたり、分別を失ったりはしていないつもりである。
羽鳥の叔父の館は、山荘だった。