Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lee 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 232.193 caracteres · 463 pantallas
――相手もあろうによ、女奴と」
と、一大事のように、吹聴された事件があった。どうしてか、後見の叔父たちは、小次郎には、何もいわなかったが、女奴の蝦夷萩は、きびしい仕置にあい、大勢のまえで、鞭で三十も四十も打ちすえられた。
それきり、女奴の蝦夷萩は、小次郎のまえに、一度も、姿を見せなくなった。小次郎もまた、以後はよけいに、家に在る大叔父や小い叔父に対して、気うとい風を示して近づかなかったし、大勢の家人や奴婢たちにも、なんとなく、顔を見られるような卑屈を抱いているのだろう。この頃は、ほとんど、屋敷の曲輪うちには、いなかった。ひまさえあれば、その住居から一里半も離れている――この“大結ノ牧”へ来て、馬と遊んでいるか、さもなければ、丘の一つの上に坐りこんで、ぼやっと、行く雲を、見ているのだった。
ここの牧は、坂東平野のうちでも、最も大きな、広い牧場だと、いってよい。
わが家には、こんな牧が、所領の内に、四ヵ所もある。
馬は、土地につぐ財産だ。都へ曳いて行けば、争って人は求めたがるし、地方でも、良馬は、いつでも砂金とひき換えができる。
その馬が、わが家には、こんなにもいるのだ。