Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lee 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 232.193 caracteres · 463 pantallas

Aozora Bunko

貞盛などより、はるかに年上の彼である。将門の父良持がまだ生きていた時代からの常総地方の事情も、各家の勢力分布のいきさつに就いても、貞盛以上、古い事実と、土と人の歴史を知っているのだった。がしかし、この老獪は、知っている風も余り顔には出さなかった。

その辺が、何となく物足らない気がしたのであろう。貞盛は、意識的に、彼が、将門をどう考えているか、ひき出そうと試みた。

「秀郷様。あなたは、将門という人間と、お会いになったことがおありですか」

「いや。将門には、訪ねられたこともなし、会ったこともない」

「むかし、もう十三、四年前になりましょうか。たった一度、おありでしたな」

「どこで」

「都の右大臣家のお壺で」

「……あ。そうか」

思い出した顔つきである。しかし、その頃の小次郎将門の姿よりも、秀郷には、べつな事が思い出された。

あれは延長元年、秀郷は、まだ三十台だった。国司の下の役人と、大喧嘩を起し、国庁を焼いたり、吏員を殺傷し、流罪に科せられ、一族十八人、珠数つなぎに、配所へ送られたことがある。

百方、運動の手を廻し、時の右大臣忠平にも、莫大な贈り物をしたりして、三年で赦免になった。