Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lee 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 232.193 caracteres · 463 pantallas

Aozora Bunko

と、いきなり、抱いていたわが子の首を、抛りつけた。その首が、良兼の胸にぶつかった。そして、彼の膝の上に、どすんと、重たく落ちて坐りこんだ。

良兼は、その晩から発熱した。

ついに正月中も、床を上げられなかった。

「……癒ったら、出家したい」

そんな事をいい出したのも、気の弱りであろう。二月に入ると、病はなお重り、彼も良正のあとを追って逝くかとさえ思われた。

「この上は、どうしても、右馬允どの(貞盛)を表面に立てねばならぬ。自体、あのお人が、妙に、蔭にばかり隠れているので、四隣の国々も、連合して来ないのだ」

良兼にも、いい息子がある。

下野介公雅、安房の庄司公連などだ。――それと、子息ではないが、安房の要吏に、秦清文などと有力な味方もいた。家人景久、常行、昌忠などの重臣も加えて、協議の末、俄に四方へ使いを派して、貞盛の居所を探しまわった。

長蛇を追う

貞盛の所在をたずねていたのは、羽鳥方の良兼一族だけではない。

将門もまた、八方、手をわけて、

「大叔父の大掾国香以来、おれを亡き者にしようと、幼少、都にいた頃から、おれの一命をねらっていたのは、あの白面郎貞盛という食わせ者だ。