Clásicos japoneses con furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lee 第二の接吻 (だいにのせっぷん) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 121.960 caracteres · 247 pantallas
」
京子は、気持が全く暗くなってしまった。誰から電話がかかったのか、急にじりじりして来た。
「そう。じゃ、また。」
彼女が、むしゃくしゃして廊下へ出て一二間歩くと、彼女は急に後から呼び止められた。
「川辺さんのお嬢さんでいらっしゃいますか。あの、社長がぜひお目にかかりたいと申しております。」
さっきの女事務員が、女王に対するような丁寧なお辞儀をした。
今井当之助とは、京子は幾度も会っていた。だが、今日なんか決して話したい相手ではなかった。
「あの折角ですが、ちょっと急いでいますので。またこの次に……」
そういって、京子が去ろうとすると、今井があわただしくドアをあけて廊下に出て来た。今井は、三十をいくらか過ぎていた。立派な顔だが、どこかしまりがなかった、よくこうした実業家の後嗣に見るように、何よりも一番挨拶が上手であった。
「まあ。ちょっと、私の部屋へお通り下さい。受付の者が、大変失礼しました。村川君にご用だったのですか、ちょうど今帰ったばかりだそうですよ。何でもお宅から電話がかかって来たとかで。まあ、ちょっと休んでいらっしゃいませ。こんな殺風景な事務室でも、お茶くらいはございますから。