Clásicos japoneses con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lee 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 566.138 caracteres · 1127 pantallas
「…………」
「なぜその閑に、亭主の晩の酒代の足しにでもなるように、魚でも漁るとか、縄でも綯うとか、他人の仕事の縫物でもするとか、小費いの多足になることを考えねえのだ――この浮気者め」鑿を振りかざしたので、お吉は必死にもがいて、平次郎を突きとばした。
「こいつ」一度、よろめいて、腰をつきかけた平次郎は、起ち上がって、女房の帯際を後ろからつかんだ。
八
蹴る、撲る、そして鑿をふりかざして、お吉を追う。
元よりこれは脅しにすぎないと人々は思っていたが、兇暴になると手のつけられない平次郎のことだし、何か、お吉に対して嫉妬らしいものを含んでもいる様子なので、辺りの者は、どうなることかと、色を失っていた。
「おいッ、兄哥、何をばかな真似をするのだ、あぶねえじゃねえか」普請場の方で、この態を見て飛んできた、仲間の大工の一人だった。うしろから平次郎に組みついて、
「離しねえ」と、鑿を持っている利き腕をねじあげた。
平次郎は、暴れ狂って、
「誰だっ、邪魔するな」
「誰でもねえ、和介だよ」
「なに、和介だと」
「オオ、おめえは何か、おれとお吉さんと、変なことでもあるように邪推しているってえことだが、それじゃ、お吉さんがかわいそうだ」