Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans
と、行く手から腰元らしい姿の、若い女が二人来かかり、いぶかしそうに足を止めて、寄って来る白布を見寄った。
「…………」
「…………」
二人は声さえ立てられなかった。手を取り合い躰をもたれ合わせ、そのまま気絶して仆れてしまった。
この夜この城の一つの部屋に、土岐頼春が端座していた。
膝の上には巻軸が置いてある。
彼はどこからともなく聞こえて来る、嬰児の泣き声に耳を澄ましながら、心を滅入らせるのであった。
五人の野武士に誘われて、この城内へ来て以来、夜となく昼となくまれまれにではあるが、その嬰児の泣く声が聞こえた。
そうしてそれをあやすらしい、優しい細々とした女の声の、子守唄の声が聞こえることもあった。
泣きそ、な泣きそ
和子よ和子よ
と。……
頼春はその声を耳にするごとに、深い悲哀を感じるのであった。後悔に似た悲哀であり、郷愁に似た悲哀であり、過去に行なった罪悪を、霊魂によって責められている、と、そういったような悲哀でもあった。
「ああ今夜もまた聞こえる」
(この巻軸も不思議なものだ)
膝の上のその品をまさぐりながら、頼春はそう思った。
比叡山の裏山で、左の腕を斬り落とされ、谷の底へころがり落ちた時、偶然石の祠から、手に入れたところの品なのであるが、この品を手中に入れた時から、一匹の巨大な猿猴のような獣が、たえず自分