Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans

Aozora Bunko

小次郎と右衛門

ギョッとして小次郎は足を止めた。

と、その前へ大鉞を下げた大蔵ヶ谷右衛門の姿があらわれた。

「右衛門殿か、いかがなされた」

そう云った小次郎の声の冴え冴えとしていることは!

四辺を黒い壁のように囲み、空をさえ黒い雲のように蔽うて、この辺りは木立が茂っていた。

それだのに銀色の月の光が、漏斗形に上から降りかかり、小次郎の全身を照らしているのは、いったいどうしたというのだろう?

男性としての完璧の美! それを備えている小次郎を、闇へ封じて隠してしまうことが、天がどうにも惜しく思って、そこだけへ巨大な隙間を作り、月光を降らしたに相違ないと、そう思うより仕方なかった。

そんなにも小次郎は美しくなっていた。

小次郎と右衛門

「小次郎!」

と右衛門は鉞を振り上げ、小次郎へ身近く逼って行った。

「元から気に入らねえ汝だった! が、今ではもっと気に入らねえ! ……汝がこの世に生きている限り、ご主人桂子様ご姉妹に、争いの絶える間ねえと睨んだ! ……不愍ではあるが命取るぞオーッ」

真ッ二つ!

ふり下ろした鉞!

隕石が空から落ちたようであった。

が、小次郎の端麗な姿は、毫も彫刻的な形を崩さず、二間あまりのうしろに立っていた。