Classiques japonais avec furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans
彼女もそういう人の一人であった。
その彼女の眼から見た時、若い美貌の先達様は、これまで見た名あるどの先達よりも、ずば抜けて気高く思われるのであった。
(あのお若さでどういうことであろう?)
同伴の八人の山伏も、いずれも勝れた人物揃いなのも、彼女には不思議でならなかった。
(お逢いしたい)
としきりに思った。
(でもこのような夜中などに……お訪ねしたらはしたないと……)
彼女はじっと耳を澄ました。
襖の外を足音を忍ばせて、誰やら通って行く者があった。
また庭で竹の折れる音がした。
呉服はとうとう立ち上がった。
(一眼お逢いして、一言お話して……)
で、彼女は部屋から出た。
九人の山伏を相手にして、この夜おそくまで戸野兵衛は、機嫌よく四方山の話をしていた。
「吉野十八郷十津川地方は、昔から宮方でございましてな、王事には尽くしたものでございますよ」
火桶に両手をかざしながら、兵衛の話はいつの間にか、お国自慢に移って行った。
「神武天皇様のご東征にも、吉野上市の井光とか、磐排分の子などという土人の酋長が、お従いしたものでございまするし、壬申の乱のみぎりには、吉野を出られました大海人の皇子、天武の帝でございまするが、このお方にお附きして、武功をたてましたのが十津川郷民で、そのため帝がご即位あそばさるるや、諸税免許という有難い