Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans

Aozora Bunko

(ではわたしも出かけて行こう)

と、こうして彼女たちは来たのであった。

それにしてもどうして桂子は、小原において大塔宮様が、大難にお遭いあそばすことを、その前日に知ったのであろう。

彼女が飛天夜叉であるからである!

飛天夜叉はどんなことでも、洞察することが出来るのである!

眺めている桂子の視野の中へ、風見の袈裟太郎の走って来る姿が、麦畑の緑と一緒にはいった。

芋ヶ瀬の荘司の様子をさぐりに、さっきから出かけていた袈裟太郎は、やがて桂子の前まで来た。

「宮様のご一行参られました」

と、額の汗を拭き拭き云った。

「山伏のお姿でござりまして、お供は八人にござります」

「八人?」

と桂子はいぶかしそうに、

「お供は九人の筈だがねえ」

「村上彦四郎義光殿の姿が、見えませんでござります」

「足でも痛めて遅れたのかしら? ……で、ご一行はどうあそばされたえ?」

「芋ヶ瀬荘司の館をさし、すぐにおかかりでござりました」

「館へお入りなされたのだね」

「はい、さようでございます」

「荘司はお迎えしたろうね」

「いえ家人を附けまして、附近の堂へご案内申し、そこへお置きにござります」

「そう……さては……芋ヶ瀬の荘司め……やっぱりわたしの察したとおり……」