Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 340 187 caractères · 666 écrans
ふたりはギョッとしていましめ合ったが、黒頭巾の士は、馬をひいてツカツカと歩みより、
「お召しなされ! これから追えば、かの馬上左腕の仁のあとをたどることも容易でござろう。いざ、御遠慮なく!」
「かたじけない!」
泰軒は低頭して、
「どなたかは知らぬが、思うところあって御助力くださるものと存ずる」
「いかにも! すべて殿の命でござる。いたるところに疾に手配してあるによって、安堵して追いつめられい!」
という意外な情けの言葉に、
「殿……とは?」
泰軒が問い返すと、
「サ、それはお答えいたしかねる。とにかく一刻を争う場合、瞬時も早くこの馬を駆って――」
終わるのを待たで御免! とばかり鞍にまたがった泰軒と栄三郎、左膳の去った方をさしてハイドウッ! まっしぐらに馳せると、いくこと暫時にして左膳の姿を認めだしたが、左膳、馬術をもよくするとみえて、なかなかに追いつけない。三頭の馬が砂ほこりを上げて江戸の町を突っきり、ついにいきどまって浜辺へ出た。
汐留の海である。
見ると、ヒラリ馬から飛びおりた左膳は、前から用意してあったらしく、そこにもやってある一艘の伝馬船へ乗り移ったかと思うとブツリ……綱を切り、沖をさして漕ぎ出した。