Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

ただ気を失っていたばかりなのだ。

「早く、早く」

彼女はひからびた唇を動かして、しきりと窓を指さしている。では、窓の外に何者かが忍び寄っていたのか。

それも検べて見なければならぬ。だが、珠子の手当ても肝要だ。それに第一、若い女の裸身をいつまでも人目に曝して置くのは心ない業だ。

「君はあっちへ行ってね、代りに婆やをよこしてくれ給え」

守は先ず書生を去らせて置いて、

「先生、僕は外を検べて見ますから、ここをお願いしますよ」

と、彼自身も湯殿の外に出た。

焚き口へ廻って見ると、受持の女中が、庭に出て、キョロキョロとあたりを見廻していた。

「オイ、今そこを誰か通らなかったか」

声をかけると、女中はギョッとした様に振向いて、

「アノ、お嬢さまがどうかなすったのでございますか」

とおずおずと訊ねる。

「ウン、気絶していたんだ。誰か窓の外から覗いた奴があるらしい。お前気がつかなかったかい」

焚き口の戸は開いたままになっていて、湯殿の窓に近づく為には、その戸の前を通る外に道はないのだから、そこにいた女中の目をかすめることは出来なかった筈だ。

「イイエ、誰も、ここを通ったものなんかございません。