Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 841 caractères · 376 écrans

Aozora Bunko

いま、こんな際になって、浜松の城中はかなえの沸くような殺気だが、そこに坐って、しかも誰よりも烈しい主戦論を口にしながら、その語気はほとんど平常と変りがなかった。

だから家臣のうちには、

「あんなお気色で」

と、そのことばと内容の差をあやぶむ者すらあった。

けれど家康は、櫛の歯をひくような物見の者の報告を、いちいちうけとりながら、着々と出陣の用意をすすめていた。

その間にも。

敗報はもう頻りであった。

信玄の大軍は、すでに遠州を冒して来たという。只来、飯田の二城は、敵へ降伏を余儀なくされたとある。

袋井、掛川、木原地方の村落は、一として甲州勢に踏みしかれない所はない。――わけても、味方から偵察に行った本多、大久保、内藤の三千ばかりの先鋒が、天龍川附近の一言坂で武田勢に発見され、全滅に近い打撃を与えられて、池田村から浜松へ潰走して来たという報告のはいった時には――城中みな色をうしなって動揺した。

だが家康は、黙々と軍事を見ている。交通路の確保にはもっとも注意し、十月の末近くまでに、その方面の守備をととのえ、また天龍川の二俣城の抑えに、援軍と軍器食糧などを増派しておいて、