Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 841 caractères · 376 écrans
君臣春風
「御本丸の梅ばやしも、もう散りかけているそうな……」
人々はそう想像する。
かれらは一年ましに、城主に信頼をたかめている。その信頼は生活の安心から来ていた。どこに住むよりも、ここにいる幸福を事実に知って来たからである。
法令は厳だったが、ここの国主は空言を吐かない。領民の生活に約束したことは必ず行う。実利をもって示してみせる。
戦にはきっと勝つ、安心しろ。そういえば必ず勝ち、勝てばよろこびを領民にわかつ。三日ぐらいぶっ通しに、飲め、踊れ、歌え、遊べ――を奨励する。
人生五十ねん
化転のうちをくらぶれば
夢まぼろしの如くなり
酔えばうたう彼のおはこは、領民にまで知られている。しかし室町頃の、世を儚み世を無常とのみ観じていた、隠遁僧のうけ取っていた解釈と、信長の気もちとには、同じ歌謡でも、たいへんな隔たりがある。
――死のうは一定
この一節が彼のいちばん好きなところで、いつもそこになると、声をはりあげる。
思うに、彼の生命観は、そこにあるものとみえる。
いのちを深く考えない人のいのちは、完全に生かされていない。
やがて死ぬ――いのちを知っている彼であった。