Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 841 caractères · 376 écrans

Aozora Bunko

人々が、そう危ぶんだのは、織田の援軍が、もう続々と、浜松へ着いたし、なお後続中のその兵量は、どれほどか分らないものであるという諜報を――その日の朝からチラチラ耳にしていたからだった。

敵の真相というものは、敵に迫れば迫るほど、分らなくなってくる。

情報もまた同じであった。目前の敵地から、頻々と、敵の動静は報じられてくるが、その偵察がみな血走った眼ざしと、余りに鋭い耳を持ちすぎていて、却って、大勢を見誤りやすい。

行くゆく沿道の村落で聞く風説などにも、ずいぶん戒心を要するものがある。その中には多分に、敵の流言も混じっているからだった。――けれど、織田の救援軍が、続々と南下して、浜松に合しているというその日の風説は、どうもほんとらしかった。

「もし信長が、大兵をもって、浜松の後詰をして参れば、ここは慎重に、御考慮を要するところではございますまいか」

信玄麾下の諸将は、ひとしく中軍に伺候して、各※(二の字点、1-2-22)から献言した。

「浜松一城へかかって年を越えることにでもなりますると、お味方は当然冬期の長陣となり、日夜敵の奇襲をうけ、兵糧不足と病人の続出にも、疲労困憊してまいるかと案じられまするし……」