Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 841 caractères · 376 écrans

Aozora Bunko

案内する将について、藤吉郎は、一の門から中門までのかなり長い坂道を、至極、無関心にのぼって行く。

大玄関まで来ると、長政の一族で、また老職の任にある藤掛三河守が、迎えに立っていた。

「やあ、しばらくでした」

平常のあいさつに異らない気がるさである。

相識のあいだがらなので、三河守も、にこやかに、

「まことに、お久しいことでござる。こんなことになって、かかるいでたちで、お眼にかかろうとは、夢のようでござる」

と、会釈をかえした。さすがに城門にいる将士の血ばしった眦とちがって、この老将の面には、そうさし迫ったものも見えなかった。

「三河どの。あなたとお眼にかからないことは、お市の方さまが、御当家へお輿入れになられた時からですな。ずいぶん久しいものだ」

「さよう。あれ以来かもしれぬ。……あの折は、嫁君のお輿をお迎えのため、それがしが奉行して、岐阜まで参りましたから」

「……あの日のめでたさや、上下のよろこびにひきかえて、きょうの御両家は」

「宿命とやらいうものでござろう。しかし、いにしえの治乱興亡のあとをみれば、これも武門としては、めずらしいことでもありません。