Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 911 caractères · 353 écrans

Aozora Bunko

「委細は、勝入が腹心の者三名に篤と申しふくめてある。そちは馬子に扮して、この金を馬の背に積み、その者たちにただ尾いてゆけばよい」

「いったい、行く先は」

「訊くな」

「へ。へい」

「仕果したら、そちほどな奴、外者にすてておくも惜しい。藩士に取り立て、目をかけてやろう」

「ありがとう存じまする」

不敵者だが、血を浴びたよりは、この大金を見たことのほうが、彼には無気味なふるえを覚えたらしい。やたらに地へ額をすりつけた。そしてふと面を上げてみると、いつのまにか田舎の老郷士といったような老人一名と、見るからに強げな供の若党がふたり、馬を曳いて来て、そこの菰包みを重そうに鞍へ積んでいた。

数寄屋で朝茶を一ぷく。久しく別れていた父子が水入らずの朝飯と見せて、勝入と嫡子の之助は、密談に他念なかった。

「では、すぐ岐阜へ参ります」

「オオ、そうせい」

そこを出ると、紀伊守之助はすぐ自身の家来に、供や馬の用意を命じた。

岐阜は、彼の持ち城、帰国と同時にすぐ移るべき予定を、勝入に何か都合があったらしく、二、三日延びていたものである。

(ぬかるなよ。あすの夜の諜し合わせを)

勝入は、之助が居室へいとまを告げに来た帰りの間際まで、何度も小声で念を押した。