Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 911 caractères · 353 écrans
のら息子
「合戦は暁のつかの間にすもう。帰陣はその日のうちである。できるだけ軽装がよく、腰兵糧なども、多分には持つな」
馬にも水飼い、槍鉄砲の調べなどもすます間に、勝入の注意は、細かに行きわたった。やがて、隊伍は前進した。
「青鷺の者の三蔵は、まだ駈けつけて来ぬか。――姿は見えぬか」
勝入は二、三度それを左右にたずねた。何かしきりと待ち顔であった。隊伍のあと先について行動している大物見、小物見の者も、ただにその一事のみでなく、全軍の触角として、野をよぎる夜の鳥影も見落すまじき眼をくばりながら、木曾川上流をさして急ぎに急ぐ騎馬歩兵について進んで行った。
のら息子
彼女の乳人は、生れながらの小野の里を別れかね、以前の生活などはあとかたもない夢とは知りながらも、なお草深い小野の片隅に、春は麦をまき、秋は蚕の糸などつむいで、侘しく老後をすごしていた。
「お姫さま。ゆうべも乳母は、お亡くなり遊ばしたお館さまの夢をありありみましたよ。……さも、御心配そうなお顔色して」
乳人のお沢は、かすかに手元だけを照らしている灯皿のそばで、夜なべ仕事に、たれの肌着か、男物のぼろに針を運んでいた。