Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Lisez 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 496 caractères · 368 écrans
「いえ、決して姉小路様には……」
「それでは変じゃアありませんか」
「…………」
「『明後日妾は京へ帰ります。ですから人形は妾が持参し、京都へお送り致しましょう』『さようか、それではお願いしましょう』と、姉小路様からご依頼されて、お預かりいたした人形ですのに、それをあなた様が返せとあっては……それも独断で仰せられる。姉小路様に関係なく。……ホッホッホッ、変ですわねえ」
「いやそれは……その儀なれば……」
こうは云ったが民弥の心は、ここですっかり狼狽してしまった。
(しまった!)
と思わざるを得なかった。
いかにも梶子の云うとおりであった。
人形を京都へ送るべく、梶子へ預けたのは姉小路様で、決して自分ではなかったのである。
それを独断で姉小路様にも計らず、自分へ返してくれと云う。――これはなるほど理不尽らしい。
が、そう云ってしまったのであり、それを梶子に突っ込まれたのである。
(しまった!)
と思わざるを得なかった。
いかに自分があわてていて、人形取り返しに夢中になっていて、前後を忘れていたとはいえ、このかけあいの失敗は、許されがたく思われた。
(何んとか――そうだ、何んとか云って、云いまぎらわさなければ大変だ!)