Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Lisez 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 496 caractères · 368 écrans
「おやおやあなたが五十嵐様で。……あたしゃア梶子という女ですよ!」
「おおお前が梶子であったか、噂は鵜の丸殿や松浦氏より、承わって存じおる。……松浦氏と連れ立って、人形箱を送りながら、京都へ出たということも……」
「よくご存知、その通りですよ」
「その女が何んのために、このような時にこのような場所へ?」
「変な事情から犬帰村へ落ち、そこで井上家と紀州藩との、連合軍にぶつかって、面白ずくからその勢に味方し、萩丸様を奪ってみせると、豪語して青塚まで来たというものさ」
「当方にとっては萩丸様は、なくてかなわぬ大切の人質、それを何んぞや面白ずくで、奪い取ったとは不都合千万! これ萩丸様を当方へ渡せ!」
云いながら右内は馬を煽り、梶子へ廻り組もうとした。
と、梶子は帯の間から、素早く懐剣をひき抜くと、萩丸の胸へ切っ先をあてた。
「何をいたす!」
と右内は驚き、馬の手綱をうしろへ引いた。
「萩丸様を、おのれ梶子、刺し殺す気か! 待て待て待て!」
梶子は歯を見せて笑ったが、
「気絶している萩丸様、殺そうと生かそうとあたしのままさ。……と云ってむやみに殺しゃアしないよ。あんたが偉そうに権柄ずくに、ロクロク話もつけない先に、取り返そうとなさるから、それで懐剣さしつけたまでさ。