Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Lisez 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 496 caractères · 368 écrans
と、突然闇黒となった。
松明がこの時燃えつきたのである。
暗黒の中で、骸骨にかこまれ、目前に巨財を置きながら、恋の想いをいまだとげないで、二人は窒息して死ぬのであろうか?
突然梶子は強い力で、民弥の躰を抱きしめた。
民弥はそれを締め返し、むさぼるように口づけした。
死を前にした恋であった。
この間にも呼吸は迫り、二人は抱き合ったままよろめいた。
足に触れるものは骸骨であった。
とうとう二人は抱き合ったままで、骸骨の中へ転がった。
あえぎ、もがき、這い廻り、どこかにわずかでも清潔な空気が、洩れて来るところはないだろうかと、それを探し求めるように、岩床の上をノタウチ廻った。
石棺の一つへ辿りついた。
その石棺に縋りつき、二人は尚ももがきつづけた。
鵜の丸兵庫と右内とは、松明で岩壁を照らしながら、尚洞内をさまよっていた。
今の乱闘で三十郎を逃がした。
それは仕方がないにしても、このような時に、このようなところで、意外も意外巡り合ったところの、同志の民弥や菊女とまで、言葉を交わせる暇もなく、チリヂリに別れてしまったことが、心外に思われてならなかった。
だからどうしてこのような処へ、どうして彼らがやって来たかも、この二人にはわからなかった。