Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

Lisez 石狩川 (いしかりがわ) de 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 253 535 caractères · 506 écrans

Aozora Bunko

そこだけぽこぽこと乾いた土を見たものだ。鳥肌立つまで濡れしょびれていた身体は、恵みの温気によみがえった。その土地の肥膏さに力づけられ、そういうときにあたって、降りつづく雨から庇ってくれたこのオンコ樹は、天の加護でもあろうかと思われた。人間の往来するあちらでは数年来のさんざんな労苦があったが、枝をひろげたオンコ松のからかさは、その根もとに太古からの落葉や小枝を積みかさね、ふわりとする自然の褥で迎えてくれた。腰をおとして一服喫いつけたときに、既にもう、踏査に来た阿賀妻らの心には、この土地だけという決意が出来ていたのであろう。思えばようやく、彼ら家中の気持もこの心がまえに近よっていた。この方向に通路をきり開こうというのは、一つにかたまったあの日の――故郷を捨てた日の意志を新たにしたものでなければならない。

削った白い標木に、矢立ての墨をたっぷり含ませて、筆も折れよと書いたのである。

「旧仙台藩伊達邦夷貸付地」

月日は記さなかった。当時それはまだ官有地であった。しかし、それから幾ばくも経たないで、予定の通り彼らの手にはいった。今回そこまでこの路が通じたならば、まッ先に書きこむべきは日附けであろう。