Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
Lisez 石狩川 (いしかりがわ) de 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 253 535 caractères · 506 écrans
縁を結んで、義弟とは呼びながら、すべてに、一目置いている阿賀妻との関係に於いて、彼にはどこか一カ所――どうしても解けない結びめがあった。それが何であるかは無論わからなかったが――その解決出来ないものが、彼をこうして不寝の番たらしめている。
そして、凝固するような霜の夜がようやく蒼ざめて来るのだ。
夜が明けた。
老人は朝早く眼ざめた。彼もまた、母屋をはなれた隠居所で、ひと夜のあいだ、落葉の為になやまされたのかも知れない。下働きの女どもが、調子をつけて雨戸を繰っている後に立って彼はほっとしていた。洗ったような朝の空気が家のなかに流れこんだ。そして、屋内は昨日のまま何のみだれもない。なにごとも無かったのだ。
父と息子は炉ばたで朝の茶を飲んだ。
「どうか?」と老人は奥に向って顎をしゃくった。
息子は昨夜の模様を話して聞かせた。
眼ざめた客は、そこだけまだ雨戸の立っているうす暗い奥座敷で、ぎょろッとあたりを見まわした。これは、草に葺かれた自分の小屋ではなかった、と、しばらく考えて、それから独りうなずくのだ。いくど、この錯覚におそわれたことであろう。わけても心が落ちつかず、従って、夢見ることの多かった暁には、そういう模糊とした意識がながかった。