Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 062 caractères · 276 écrans

Aozora Bunko

「何か持っていますぜ」

ガラッ八が注意するまでもありません。平次は早くも近寄って見ると、苦悩に歪んだ女の左手に握ったのは男物の羽織の紐、その頃流行った太く短い絹真田で、争うはずみに引き千切ったらしく、紐の耳にはり取ったばかりの乳が付いております。

「これは良い手掛りだ」

その紐を※(「てへん+毟」、第4水準2-78-12)り取った絽の男羽織が、脱ぎ捨てたままに放り出してあるのを、ガラッ八は少し得意らしく拾い上げました。

女の前髪は掴んで引※(「てへん+毟」、第4水準2-78-12)られたようで滅茶滅茶に崩れておりますが、外に傷らしいものは一つもありません。

眼に突っ立てた銀簪は、鷹の羽を浅く彫った平打ちの丈夫な品で、若い芸妓の頭を飾るにしては少し野暮です。

それを松の葉になった足の方三寸ほども、人間の眼の中へ突き立てたのですから、鉄槌で叩いたのでなければ、恐ろしい強力です、――どうして刺したろう――平次はフトそんな事を考えておりました。

「親分、布袋屋の旦那が、ちょいとお話申し上げたい事があるそうで――」

岸から小腰を屈めて、恐る恐る船の中を覗き込んだのは、涼みの一行に立交っていた幇間の金兵衛です。