Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lisez 雪国の春 (ゆきぐにのはる) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 000 caractères · 266 écrans

Aozora Bunko

それを今少し細かく分解してみると、八巻の『義経記』は三巻以上が生い立から出世まで、四巻以下が没落譚になって、その中間の世盛りというものが少しでも説いてない上に、その前後とても一続きの平らな叙述ではないのである。いわばいくつかの物語のかたまりを、並べてみたというまでである。したがって前に私が物語の舞台と名づけたもの、すなわち語り手と聞き手とがともに知っておらねばならぬ場所が、およそ六つほどに分れている、それぞれ少しずつ異なった彩色をもって、部分的に非常に詳しく描かれている。その中でも京と奥州とがあと先に二度ずつ、義経活躍の舞台となったのは当然である。鎌倉鶴岡も静御前が出て舞うために、必要であった事情は察せられるが、ひとり意外なのは吉野山の記事である。わずか十日の間の雪の中の漂泊、さまで華々しからぬ峰の衆徒との交渉のために、特に丁寧なる脚色を費やしたことである。察するところ謡曲や幸若の舞に見るごとく、義経の物語にも別々の幾篇かがあったのを、ほぼ年月の順序につないでみたというばかりで、つまりは相応な長さの読み本とするための、新しい細工であったらしいのである。