Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lisez 雪国の春 (ゆきぐにのはる) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 000 caractères · 266 écrans

Aozora Bunko

四

次の天明六年は南部領で正月をしたはずであるが、この一年余りは事蹟が伝わっておらぬ。秋の末から冬にかけての日記は、「雪の胆沢辺」という簡単な一冊が残っている。師走の雪のころまで、一ノ関近くの山の目の大槻氏、胆沢郡徳岡の村上氏の家などにいたというので、七年の正月もここで迎えたことと想像するばかりである。

天明七年にはさらに陸前に入って来て、石巻から松島、仙台までも見物をした様子だが、これも記録がはたしてあるかどうか。現在まではまだ少しも知られておらぬ。とにかくにこの暮れのうちにはもう胆沢郡に引っ返していた。そうして旧知の村上家に客となって、次の初春を迎えたことは、「霞む駒形」という一巻が見つかったために、このごろようやく明らかになったのである。

四

徳岡は自分の地図には見えぬが、前沢の町に近い小部落の名であった。こういう村々の百四十年前の正月が、目に見るように詳しく伝わったのは、珍重すべきことだと思う。二日の朝は子供たちが年礼にくるのに、痩馬と称して松の小枝に銭をさして与えることは、出羽の雄勝の村も同様であって、この辺ではこれを戯れて馬に乗せるといっていた。