Classiques japonais avec furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lisez 雪国の春 (ゆきぐにのはる) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 000 caractères · 266 écrans
盲人は弟子を連れて来て、一曲の後にはいわゆる早物語を語らせた。愛嬌のあるボサマたちは、おりおり自分でもこしらえた世間話、または由緒ある昔話をした。
天明八年二月二十一日夜の条に、胆沢郡六日入の鈴木家の囲炉裏のそばに、何一、くれ一の二人の盲法師が、一夜の宿を与えられて坐っていた。三味線を取り出して弾こうとすると、童児が口を出して「ゾウロリ(浄瑠璃)なじょにすべい、それ止めて昔々かたれ」という。「何昔がよかろうか」というに炉の向こうにいた家刀自が「琵琶にスルスでも語らねか」と言ったとある。
「さらば語り申そう聞きたまえや。昔々どっと昔の大昔、ある家に美しい娘が一人あったとさ」と、語り始めたのは琵琶法師聟入の喜悲劇であった。昔の「猿の聟」の作り替えのようなものであった。夜どおし琵琶を弾くなら娘をやろうと約束したために、夜が明けると手を引いて連れて行こうとする。台磨碓を薦に包んで米俵だといって負わせて出す。路傍に休んで座頭がこういった。目もない人のオガダになって、一生うざねを吐こうよりは、この川へ飛び込んで二人で死のう。そんならそうとその臼を出して、水の中へどぶんと投げ込み、娘は片脇に隠れて見ていると、盲も泣きながら続いて淵へ飛び込んだ。