Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まぐろにいわし

鮪に鰯

山之口 貘

Lisez 鮪に鰯 (まぐろにいわし) de 山之口 貘 (やまのくちばく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 107 caractères · 54 écrans

Aozora Bunko

ねずみ

兄貴の手紙

生きながらえた命を抱きすくめながら

鼻ある人みたいに登場したのだが

もののはずみかついその仮面を外して

きつねの色だか

たぬきの色か

鼻の廃墟もあらわな姿をして

敗戦国のにおいを嗅いだ

ねずみ

生死の生をほっぽり出して

ねずみが一匹浮彫みたいに

往来のまんなかにもりあがっていた

まもなくねずみはひらたくなった

いろんな

車輪が

すべって来ては

あいろんみたいにねずみをのした

ねずみはだんだんひらたくなった

ひらたくなるにしたがって

ねずみは

ねずみ一匹の

ねずみでもなければ一匹でもなくなって

その死の影すら消え果てた

ある日 往来に出て見ると

ひらたい物が一枚

陽にたたかれて反っていた

兄貴の手紙

大きな詩を書け

大きな詩を

身辺雑記には飽き飽きしたと来た

僕はこのんで小さな詩や

身辺雑記の詩などを

書いているのではないけれど

僕の詩よ

きこえるか

るんぺんあがりのかなしい詩よ

自分の着る洋服の一着も買えないで

月俸六拾五円也のみみっちい詩よ

弁天町あぱあとの四畳半にくすぶっていて

物音に舞いあがっては

まごついたりして

埃みたいに生きている詩よ

兄貴の手紙の言うことがきこえるか

大きな詩になれ

大きな詩に

應召